総合型地域スポーツクラブのねらいは、生涯にわたってスポーツを楽しむことができる「場」を地域につくり、定着させることです。
これまでの既存の団体や組織の活動状況を見てみると、現在スポーツを行っている人だけを対象とした活動にとどまってしまいがちで、どちらかといえば組織や団体間の横のつながりと年代間の縦のつながりに欠けているといった構造的な問題を抱えています。
また、スポーツを取り巻く社会状況が大きく変化する中で、学校スポーツや企業スポーツ中心のスポーツ振興では限界があり、スポーツに対する意識や関わり方の変化により、旧来型の仕組みでは十分に対応することができない状況が生まれてきています。
例えば、
ほんの一例に過ぎませんが、こうした状況を改善し、誰もが生涯にわたってスポーツを楽しむことができる社会をつくるためには、時代の変化に対応した新たなスポーツ振興の考え方や仕組みづくりが求められています。言い換えれば、これまでの学校や企業への依存体質、団体や組織の閉鎖性、行政主導の画一的な手法を見直し、地域が一体となってスポーツの自立したシステムを創り出す、その具現化したものが「総合型地域スポーツクラブ」であり、時代の要請と言ってもいいでしょう。広い意味での生涯スポーツの観点に立って、地域全体のスポーツの在り方を総合的に再編していく営みが急務となっています。