熊本県体育協会

スポーツ医科学

ドーピングとは?

ドーピングとは?
ドーピング…競技能力を高めるために薬物などを使用することで、ルールで禁止されています。
ドーピングはなぜいけないのか?
図
禁止されている物質や方法にどんなものがありますか?
(1)禁止物質の種類
●興奮剤
○いわゆる覚醒剤
○気管支拡張剤(ぜんそく治療剤のうちβ2刺激剤)
○強心薬の一部など。
不注意による禁止物質の使用が最もおおくみられるのがこの興奮剤です。日常生活における嗜好飲料、ドリンク剤、医薬品に含まれるカフェインや風邪薬に広く含まれるエフェドリン等がこの領域に含まれる物質です。
●麻薬性鎮痛剤
選手の痛みに対して経口剤や座薬では、原則として非ステロイド性消化鎮痛剤が用いられていますが、麻薬性鎮痛剤は注意が必要です。
●タンパク同化剤
市販の「男性の性機能を亢進させる」という医薬品やドリンク剤の中に、テストステロンやメチルテストステロンが含まれることがあります。また、発毛剤にもこのような物質が含まれることがあります。なお、β2刺激剤には強力な蛋白同化作用があります。
●利尿剤
現状では、選手が故意でなく利尿剤を使用してしまう可能性は、他者から「薬を盛られる」場合は別として、極めて低いものと考えられます。
●ペプチドホルモン、糖タンパクホルモンとその類似物質
避妊目的、あるいは月経周期移動を目的としたピル(経口避妊剤)、排卵誘発剤は女性のみ使用が可能ですが、ピルはタンパク同化剤と検査分析上酷似しているため、陽性結果が出ないとも限りません。また、インスリン依存性糖尿病と診断された選手がインスリンを使用する場合も、こうした医薬品の飲用許可を受ける事前申告が必要です。
(2)ドーピング行為と見なされる方法や操作
●血液ドーピング
血液ドーピングとは「血液を濃くする目的で競技者に対して、血液や赤血球の輸血をしたり、人工的酸素運搬物質及び関連血液製剤を投与すること」です。実際の方法としては、選手から血液を取り、保存。選手はそのままトレーニングをして、ある期間の後、保存しておいた血液を選手の体内に戻すというものです。赤血球を増やし、持久力を高める方法ですが、危険性が指摘されているほか、誤って他人の血液を入れるのもあり得ることで、ドーピングとして禁止されています。
●薬理学的、科学的、物理的不正操作
簡単にいえば、尿検査のごまかしです。尿を水で薄めたり、他人の尿をカテーテル(管)で自分の膀胱に入れたり、利尿剤を用いて禁止物質の尿中濃度を薄めたり、痛風の治療薬を用いて、禁止物質が尿に排泄されるのを抑えたりといった方法・操作を指しています。
なお、血中ヘモグロビン濃度を上げ、酸素運搬機能を向上させる特殊な方法として、輸血、エリスロポエチンの使用のほか、低酸素室の使用、高地トレーニング等がある。前2者はドーピング違反であるが、後2者はドーピング違反ではないとされている
(3)ある特定状況で禁止される物質の種類
●アルコール
競技連盟によっては禁止
●カンナビノイド類
オリンピック大会では禁止されています。その他は競技連盟によっては申告が必要です。
●局所麻酔剤
局所及び関節内注射のみに使用できます。競技連盟によっては申告が必要です。
●糖質コルチコステロイド(副腎皮質ステロイド)
医学的に必要な場合、関節内または局所注射は認められています。競技連盟によっては申告が必要です。
ドーピング検査は実際にどんな方式で行われますか?
競技団体によっては多少異なる点もありますが、以下の3点は競技団体や競技会、「また競技検査」、「競技会外検査」でも変わりません。なお、ドーピング検査の対象になるのは「すべて競技者」ということになっています。
詳しくは 別コンテンツ「ドーピング検査の手順」をご覧下さい
病気やケガの時どうするのか?
治療薬(漢方薬も含む)にも禁止物質があるが、通常は禁止物質以外の薬で十分対応できる。また、事前申告が必要な薬もあるので、病気・ケガの時は、どんな薬であってもスポーツドクターやチームドクターに相談し、決して自分で服用しない
栄養補助食品(サプリメント)を使っているが…
インターネットの普及により、海外の情報がすぐ手にはいるような時代になりました。その中には、サプリメントも入っており、個人輸入もできます。しかし、日本政府から輸入販売の許可を得て、正規代理店販売されているものはほぼ安心して使用できるでそうが、同じものでも、現地で購入したり、インターネットなどで個人輸入したりするのは問題があり、日本の薬事法に違反する成分が入っている場合もありますので注意が必要です。
★アスリートがサプリメント及び医薬品を利用する時の注意点
1)利用する場合は、必ず成分表示を見てドーピング禁止物質に相当しないかを確かめる。
2)試供品は使用しない
3)他人から貰ったものなど、素性のわからないものを使用しない。
4)海外で直接購入したり、インターネットなどでの個人輸入はしない。
違反した場合は、どのような処分が下されますか?
IOCの罰則は次のようになっています。競技団体によっては、これにより厳しい罰則になっている場合もあります。ドーピング検査を拒否しても陽性とみなされ、処罰されます。
1)エフェドリン、フェニルプロパノールフミン、プソイドエフェドリン、カフェイン、ストリキニーネ及び関連物質により 陽性の場合(感冒薬などに含まれているものを誤って服用した場合)…初回は0~3ヶ月、2回目は2年間の資格停止、3回目は永久追放。
2)その他…初回は2年間の資格停止、2回目は永久追放。
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