熊本県体育協会

暴力根絶宣言文・ガイドライン

公益財団法人熊本県体育協会及び加盟団体における倫理に関するガイドライン

平成25年6月21日制定

趣旨

 スポーツ活動は、自らの人生のクオリティーを高め、充実したものとするとともに、人間の身体的・精神的な欲求にこたえる世界共通の人類の文化の一つである。心身の両面に影響を与える文化としてのスポーツは、明るく豊かで活力に満ちた社会の形成や個々人の心身の健全な発達に必要不可欠であり、人々が生涯にわたってスポーツに親しむことは、極めて大きな意義を有している。

 公益財団法人熊本県体育協会(以下「本会」という。)及び加盟団体は、本県のスポーツの普及振興を図っていくという高い公益性と社会性を兼ね備えた組織団体として、その使命を担っている。したがって、所属する役・職員はもとより、監督、コーチ、審判員、登録競技者等においては、その社会的な使命や意義を自覚し、常にスポーツの基本であるルール、マナーを守り、フェアプレーの精神に則り行動することが求められる。

 しかしながら、近年、人道的問題(指導者の競技選手に対する暴力やセクシュアル・ハラスメントなど)あるいは補助金などの不適切な処理又は横領など、訴訟にも及ぶ問題が発生していることは、誠に憂えるべき事態であるとともに、自らの組織団体においても十分な留意が必要である。

このような状況をも十分に考慮し、本会及び加盟団体においては、常に公明正大でかつ健全化を目指した組織体制の整備と健全な組織運営を図っていく必要があり、そのために必要な倫理に関する諸事項をガイドラインとしてまとめる。

 本会及び加盟団体においては、役・職員、公認スポーツ指導者(監督、コーチを含む)、主催・共催など関連するスポーツ競技会・行事などに携わる審判員をはじめとする運営関係者及び登録競技者等を対象として、倫理や社会規範に関する意識の啓発と問題の発生を未然に防ぐため、次の各事項に照らし、早期に必要な規程の整備を図ることが望まれる。

 

Ⅰ.人道的行為に起因する事項
1. 身体的・精神的暴力(バイオレンス)行為等について
役・職員をはじめ監督、コーチ等現場指導者に対しては、講習会・研修会を通じ、自己の役割や責任等を指導徹底することが求められる。
(1)組織の運営又はスポーツを指導する際に意見の相違などが生じた場合は、互いに話し合い、相手の人格を尊重して相互理解に努めること。特に監督・コーチ等の指導的立場にある者は、競技者等への指導の際、暴力行為と受け取られるような行いには十分留意すること。
(2)スポーツを行う際又は指導する際に問題解決の手段として、暴力行 為(直接的暴力、暴言、脅迫、威圧等)を行うことは、厳に禁ずる。
2.身体的及び精神的セクシュアル・ハラスメントについて
役・職員、監督、コーチ等現場指導者及び登録競技者等に対しては、広報・情報資料を通じて具体的な教育啓発活動を行うとともに、講習会・研修会等においても周知徹底を図っていくこと。
(1)安易に性的言動、表現を行うことは、厳に慎むこと。
(2)親しみの言動、表現であっても、個人によって受け止め方に違いがあることを認識すること。
(3)本人に悪意がない場合でも、その言動によって相手が不快に感じた場合は、セクシュアル・ハラスメントになることを認識すること。
(4)性的言動、表現を受けて不快に感じた場合は、無視せずに相手に対して「不快である」旨を、はっきりと意思表示をすること。
(注意…無視した場合は、「受け容れている」と相手に誤解される恐れがある。)
3.アンチ・ドーピング及び薬物乱用防止について
監督、コーチ等指導的立場にある者はもとより、登録競技者等に対して、徹底した啓発活動を行っていくこと。
(1)競技能力を高めるためにドーピングを行うことは、フェアプレーの精神に反するばかりではなく、競技者の健康を害するものであり、絶対に行わないこと。国民体育大会のドーピングコントロール検査実施を契機に、本会及び加盟団体においては、これまで以上にアンチ・ドーピングの教育・啓発活動の積極的な展開を図ること。
(2)本人にドーピングを行った意識がなくても、摂取した薬品などによっては、ドーピングの対象薬物が含まれている場合もあるため、競技者及び指導者は、ドーピングに関する知識を十分に深めること。
(3)麻薬や覚醒剤等薬物の使用は、反社会的な行為のみならず、使用した人間の人格をも破壊するものであり、いかなる目的であっても絶対に使用しないこと。
Ⅱ.不適切な経理処理に起因する事項
1.経理処理について
本会及び加盟団体は、基準(経理処理)を作成し、その基準及び各団体の経理規程に則り正しい経理をするとともに、内部牽制組織及び監事並びに外部監査人による監査体制を確立しておくこと。
(1)補助金などの取り扱いについては、補助先・助成先のその補助・助成の目的及び経理要項等を遵守の上、適正な経理処理を行い、決して他の目的に流用などをしないこと。
(2)経理処理については、不法又は不正行為・不祥事等を未然に防ぐため、内部牽制を組織化し、少数の担当役・職員に任せきりにしないこと。同時に、組織内部における定期的なチェック及び外部監査を受けるようにすること。
2.不正行為について
次に示すような行為は、厳に禁じるよう、罰則も含めて規定化すること。
(1)組織内・外の金銭の横領など
(2)不適切な報酬、手当、手数料、接待・供応等の直接又は間接的な強要、受領若しくは提供
(3)組織内・外における施設、用器具等の購入などに関わる贈収賄行為
(4)組織内・外における不適切な指導又は監査
Ⅲ.各種大会における代表競技選手・役員の選考などに関する事項

 本会及び加盟団体は、各種大会の代表競技選手などの選考にあたっては、選考基準を明確に定め、選考結果に疑惑を抱かせることのないよう公平かつ透明性ある選考を行うこと。また、選考結果に対して質問や抗議等があった場合は、速やかに対応するとともに、相手に理解されるよう明快な説明に努めるなど、適切に処理するものとする。

Ⅳ.その他、一般社会人としての社会規範に関する事項

 本ガイドラインに示す対象者は、特に、競技会等スポーツ活動に関わる時以外の日常生活においても社会規範としての慣習、道徳、法律を強く意識・励行し、社会秩序の維持に努めるものとする。

参考

ガイドラインに基づく基本的な整備事項等

本会加盟団体は、本「ガイドライン」に基づき、以下の事項について整備を図ることとする。

(1)倫理に関する規程の整備

本会役・職員倫理規程を参照のうえ、加盟団体における倫理に関する規程の作成や改定等の整備を図ることとする。

(2)コンプライアンス維持委員会等の設置・整備

(3)不祥事予防のための意識啓発活動等の実施

(4)不祥事発生後の処理

加盟団体は、不祥事が発生した場合、当該団体が定める倫理規程に基づき迅速かつ適切な処理を行うこと。その際、発生事案の重要性によっては、その内容と経過等について、本会に速やかに報告を行うこと。

 

このページの先頭へ